平泉・中尊寺参道
 梅雨空はすぐそこまで接近していた。
また二年振りになってしまった私的往来は、またまた出鼻をくじかれるらしい。
無難な行動。期間の決まっている行動。

「結局また . . .」
そうボヤクみたいな気持ちになりかけていた。
「誰の為にする旅なんだよ?」
いつか行った事がある場所に、再び訪れてみるのは私的旅のいつもの行動。
「それでいい」

 ただ、オプションを付けてみようかしら。
いつも折り返してきた場所から先へ . . . 。

雨雲と競争するように、北へ走り出す。